旅客機からの緊急脱出は荷物持たないで! 国交省が呼びかけ

emergency evacuation from plane

ロシアで起こった航空機炎上事故の際、乗客が手荷物を持ち出そうとして脱出が遅れて被害が拡大した可能性が指摘されています。

国土交通省はウェブなどで非常脱出時における適切な対応のお願いを呼び掛けています。

旅客機からの緊急脱出は荷物持たないで! 国交省が呼びかけ

緊急時に被害を拡大させずにすみやかに避難脱出するため、航空機では出発前にインストラクションの映像を見せるか、実演をしています。

なんども飛行機に乗っているとついおろそかにしがちです。

おろそかに自分勝手に行動した結果、他人を犠牲にしてしまうかもしれません。

ロシアの民間航空機炎上事故とは

2019年、ロシアのモクスワ近郊で民間航空機炎上事故が発生しました。

航空機からの非常脱出時における適切な対応とは

航空機からの非常脱出時における適切な情報と対応とは、具体的に言うと次のようなものになります。

まず緊急脱出いぜんの話として、

  • シートベルトの着脱方法
  • ライフベストの配備場所と使用する方法
  • 酸素マスクの使用方法
  • 手荷物の収納場所と安全な収納方法

次に非常脱出時の注意点は、

  • 乗務員の指示に従った脱出開始
  • 手荷物の持ち出し禁止
  • ハイヒールを脱ぐ
  • 非常口の開放方法
  • 脱出スライドの滑り方
  • 脱出スライド下での援助者の確保
  • 機体近辺からの速やかな離脱

等があります。

非常口付近は足元が広いからと座席を選択する人もいます。

非常口付近の座席に座った場合には他の座席とは異なる情報と対応、言語能力が求められます。

それは援助者としてのインストラクションと英語力です。

非常口付近の座席を選択する際には、本当に緊急時に援助者となれるのかどうか胸に手を当ててみる必要があります。

今回のロシア航空機炎上事故では「手荷物の持ち出し禁止」が守られず、細い通路を速やかに移動して脱出することができなかった懸念があります。

空港に到着して降機するときを想像してください。

後方座席だと延々と待たされますね。それは手荷物の取り出しに手間がかかっているせいです。

それを緊急脱出時にだれかがやって、自分も自分もとなったらどうなるか想像に容易い話です。

今回の航空機炎上事故では、後方や翼が炎上したため脱出できる非常口が前方しかなかったのです。

パソコンや携帯電話が発達する以前の現金や貴金属以外に、クレジットカード類のほか、電子機器など価値が高く失うと生活に支障をきたすアイテムを多く機内に持ち込んでいることは理解できます。

それよりもまずは命です。

緊急時には、指示を無視した身勝手な行動は慎みましょう。

非常脱出時における適切な対応のお願い
国土交通省
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000039.html