本が売れないと嘆く作家が見落としていること
本が売れないと嘆く作家が見落としていることがある。
それは国語力の低下だ。
今の出生数は団塊ジュニア世代の半分
本が売れなくなったと嘆く作家の多くは年齢が中高年だろう。
日本の出生数は、戦後の昭和24年にピークが来て(その世代は団塊の世代と呼ばれる)、次に彼らの子供のときに2回目のピーク(その世代は団塊ジュニア世代と呼ばれる)がきた。
団塊ジュニアジュニアのピークは来なかった...。
団塊の世代のピーク出生数は約269万人。
団塊ジュニア世代のピーク出生数が約209万人。
団塊の世代に比べれば、このとき約23%減で十分少子化なんですけどね。学校で同学年10クラス以上あるのが当たり前でそう感じづらい状況だっただけ。
そして現在の出生数は約111万人。
人口の約29%を占める65歳以上の高齢者、年金暮らしになるとそんなに新刊なんて買えないですからね。
新刊を買える年齢層の人数がどんどん減少し続けているから部数が減るのは当たり前。
新刊より安く入手できる文庫化を待つ人のほうが多いのは当たり前。
出生数が減り競争が減ると学力も低下した
英語講師の西きょうじさんが言ってましたが、団塊ジュニアの世代のころに出版した英語の参考書は、2回の改定を経て、今も同じ書名で売られているそうです。
出版当初に受け入れられた難易度がしばらく経ってから難しいということで易しくして改定。
さらに今売っている版は、そこからさらに一段易しく改定した版になります。
都合、2回内容を易しくしてあげているわけです。
これが指すことは、学校教育の変化で教える内容が変わったことで、学力がかつてよりも2段階低下してしまったということです。
読解の力が低下したことは文部科学省も認めるところです。
世界との競争になっている今、日本の学力を上げないといけないと必死なようですが。
読解力が低下してしまっているのに、かつてと同じレベルで文筆している作家の本はそりゃあ売れなくなるでしょう。
なにせ読めないんですから。
読めない本を書いても購入してもらえないのは当たり前。
そして難しい表現がないラノベが売れる...。
作家先生は自分が思う中学生くらいに向けた難易度で本を執筆されるのがよろしかろうと思います。
日本はあまりヤングアダルト向けというジャンルがないですが、世界ではもともとその帯の本が売れて映画化されることも多いので悪い話ではありません。